知識の呪縛【知らない状態を想像できない】

知識の呪縛とは

知識の呪縛とは、人に何かを伝える時に、自分と相手の知識差を考慮できない現象です。自分が知っている事を相手も当然知っているかのように話をしてしまうことです。

知識の呪縛の実例

指導をする

後輩や部下、子どもなどに何かを教えることがあるかと思いますが、その時に「なんで伝わらないんだ?」と感じたことはありませんか?それはもしかしたら、「知識の呪縛」によるものかも知れません。

教える側と教えてもらう側は知識量が異なります。そのため、「知識の呪縛」が生じやすいシチュエーションと言なります。

「名プレイヤーは指導に向かない」とよく言いますが、これも「知識の呪縛」による影響があると言えます。教える側が伝えたいことを言語化する際に、「知識の呪縛」により必要な情報が伝えきれないという状況が発生します。

誰かに何かを指導する際に「知識の呪縛」による悪影響を軽減するためには、相手のレベル・知識量に合わせた指導が必要ということですね。

「あれ」「それ」などの指示語が多い会話

「あれ」や「それ」などの指示語をよく使って話をする方がいますが、これも「知識の呪縛」が生じやすい状況です。

「あれ」や「それ」と言っている本人は頭の中にイメージありますが、言われた側が同じことをイメージできているかどうかは全くわかりません。

「『それ』が『これみたいに』になったから、『あの人』が『こんな風に』した」

「知識の呪縛」のオンパレードですね。

「ドーン」「バーン」のような擬音語が多い会話

上記の指示語が多い会話と類似しますが、擬音語も「知識の呪縛」が生じやすいです。話をしている人の頭の中では音がイメージできていますが、擬音語で表現した時点で正確に伝えるのは困難になります。

擬音語で伝える難しさのわかりやすい例として、各言語の犬の鳴き声を比べてみるとよくわかります。

日本:ワンワン

英語:バウワウ

スペイン語:ジャウジャウ

ドイツ語:ハフハフ

中国語:ウーウー

韓国語:モンモン

色々あって面白いですよね。

そして、音を言葉で表現することの難しさがよくわかりますね。

知識の呪縛と上手に付き合うために

知識の呪縛と上手に付き合うためには、当たり前ですが「相手の立場になって考える」ということが必要です。そんなことはわかっている方がほとんどだと思いますが、実際に行動をする際にどこまでそれを実践できていますか?自分が思っている以上に意識することが必要です。

「知識の呪縛」の影響を軽減する方法として有効なのは、「文章化」や「図解」のような「知識の見える化」を図ることです。「文章化」や「図解」をしても「知識の呪縛」自体は防ぐことはできませんが、「知識の呪縛」が発生したことに気づきやすくなり、その場で対応することが可能になります。

知識の呪縛の参考文献

 ⇒認知バイアス大全「『脳のクセ』に気づけば、見かたが変わる」【参考文献紹介】

 ⇒認知バイアス見るだけノート【参考文献紹介】

 ⇒情報を正しく選択するための認知バイアス辞典【参考文献紹介】