あ行
イントラバーバル
イントラバーバルとは言語間制御であり、質問に対し知識や連想によって答える行動です。
例えば、「よく飲む飲み物は?」と聞かれて「水」と答える行動です。
イントラバーバルは言語行動の1つです。
エコーイック
エコーイックとは音声模範行動であり、他者が言ったことを聞いて繰り返して言うことです。
例えば、他者が「水」と言ったのを聞いて「水」と言うことです。
エコーイックは言語行動の1つです。
応用行動分析学
応用行動分析学とは、行動分析学を実社会に応用し役立てるための学問です。
オペラント行動
オペラント行動とは、結果によって制御される行動のことです。
オペラント行動は、外部からの「刺激」による行動ではなく、行動の結果を求めて自発的に行う行動です。
例えば、「美味しそうな物を見て、手に取って食べる」「部屋の中が暑いので、涼しくするためにエアコンのスイッチを押す」といった行動がオペランド行動です。
か行
学習性行動
学習性行動とは、経験によって学習した結果、習得した行動のことです。
学習性行動を習得する手続きを条件づけと言います。
活動性強化子とは
活動性強化子とは、強化子として機能する「活動に従事する機会」のことです。
関連記事⇒活動性強化子とは【「何かをやる機会」も立派な強化子】
感性強化
感性強化とは、光や音といった感覚刺激をによる強化です。
強化
強化とは、行動の直後の環境変化によって将来的なその行動の生起頻度が上がる現象です。
強化には「正の強化」と「負の強化」があります。
「正の強化」とは、行動に対して報酬を与え、その行動頻度が増加することです。例えば「こどもがお手伝いをしてお小遣いをもらうことで、お手伝いを積極的に行う」のようなものがあります。
「負の強化」とは、行動することにより不快な状況が改善され、その行動頻度が増加することです。例えば「病院に行くことで痛みが消え、病院へ行く頻度が増える」のようなものがあります。
強化子
強化子とは、反応の後に掲示・除去されることで、その反応の生起頻度を増加させる機能を持つ刺激です。
例えば、良い行動に対して報酬を与えてその行動の生起頻度を増加させる場合、「報酬」が強化子に該当します。
関連記事⇒強化子とは【強化子=ご褒美だけではない】
偶発的強化
偶発的強化とは、反応したときにたまたま偶然起きた環境変化によって行動が強化されることです。
行動
行動分析学での行動とは、「人や動物などの個体が環境と相互作用する中で行うこと」です。
行動分析学においての「行動」は2種類に大別できます。
1つ目は、自発的な行動である「オペラント行動」です。もう1つは、刺激によって誘発される「レスポンデント行動」です。
行動主義
行動主義とは「行動の科学は可能である」とする思想です。
行動分析学(Behavior Analysis)
行動分析学とは、人を含む動物の行動を対象とした学問・分析手法です。
行動分析学の大きな特徴は、行動の要因を環境との因果関係によるものとして取り扱うことです。
コピーイング
コピーイングとは「書き写し」であり、書かれた文字を書き写す行動です。
例えば、水という文字を見て、水と書くことです。
コピーイングは言語行動の1つです。
さ行
三項強化随伴性とは
三項強化随伴性とは、先行事象である「弁別刺激」、「オペラント反応」、後続事象である「強化子の出現(消失)」の3つの関係のことです。
これらは時系列的に随伴関係にあります。
三項強化随伴性を分析することをABC分析と言います。これは、先行事象(Antecedent)、オペラント行動(Behavior)、後続事象(Consequence)の頭文字です。
時隔スケジュール
時隔スケジュールとは、前回の強化子掲示から、所定時間が経過した後の初発反応が強化されるスケジュールです。
時間経過後に強化準備段階となってからの1反応のみが必要とされます。
刺激
刺激とは、個体に影響を与えて行動を誘発するものです。
刺激=環境、と理解して良いです。
刺激性制御
刺激性制御とは、弁別刺激がオペラント行動を制御することです。
先行刺激があると反応の出現率、潜時、持続時間、大きさが変化するときに刺激性制御が起こるといいます。
弱化
弱化とは、行動の直後の環境変化によって将来的なその行動の生起頻度が下がる現象です。
弱化には「正の弱化」と「負の弱化」があります。
「正の弱化」とは、行動に対して刺激(罰等)を与え、その行動頻度が減少することです。例えば「こどもが悪戯をしたことに対して罰を与えることにより、悪戯の頻度が減る」のようなものがあります。
「負の弱化」とは、行動に対して刺激の消失・除去により反応が減少することです。例えば「交通違反に対して違反金を徴収することで交通違反行動が減少する」のようなものがあります。罰金が「金銭の除去」=「刺激の除去」として機能します。
弱化子
弱化子とは、反応の後に出現・掲示されることで、その反応の生起頻度を減少させる機能を持つ刺激です。
例えば、悪い行いに対して罰を与えてその行動の生起頻度を減少させる場合、「罰」が弱化子に該当します。
集団随伴性
集団随伴性とは、集団で遂行する活動において、特定の行動や遂行結果によって集団全員に対して強化が随伴される操作のことです。
消去
消去とは、反応が生じても強化子をいっさい提示しないことです。
条件強化子とは
条件強化子とは、元々強化の機能を持たない中性刺激だったが、他の無条件強化子や条件強化子との対掲示を通じて経験的に強化の機能を獲得した刺激です。
条件刺激(conditioned stimulus, CS)
条件刺激とは、条件づけによって新たに反応を誘発するようになった刺激のことです。
条件刺激は英語でconditioned stimulusであり「CS」と略称されます。
条件づけ
条件づけとは、新しい行動を習得するために、刺激と反応を関連付けることです。
学習性行動を習得するための手続きと言えます。
条件反応(conditioned response, CR)
条件反応とは、条件づけによって新たに誘発するようになった反応のことです。
条件反応は英語でconditioned responseであり「CR」と略称されます。
随伴性
随伴性とは行動と環境の相互関係のことです。
行動が環境に与える影響、環境が行動に与える影響・関係性のことであり、この随伴性により行動を説明することが行動分析学の核となる部分です。
行動=反応、環境=刺激、とも言います。
生得性行動
生得性行動とは、本能的な行動のことです。
遺伝により生まれた時から個体が有している行動です。
正の強化
正の強化とは、ある反応に後続してある刺激を掲示したときに、将来類似の反応の生起頻度が高まることです。
簡単に説明すると、ある行動の後に特定の刺激を与えた結果、その行動が将来的に増えることです。
関連記事⇒正の強化とは【行動の後に「刺激」を与えて、行動を強化する】
正の弱化
正の弱化とは、ある行動の直後に刺激を掲示して、その行動の将来の生起頻度が減ることです。
た行
タイムアウト
タイムアウトとは、行動を起こすことを条件として、特定の期間、正の強化を得る機会を取り除くことです。
タクト
タクトとは報告言語行動であり、環境内の物や出来事などを他者に伝える言語行動です。
例えば、水を見て「水」と言うことです。
多層ベースライン法
多層ベースライン法とは、ベースライン条件で複数の従属変数を同時並行して反復測定した後、それぞれの従属変数に対してタイミングをずらしながら独立変数を操作して実験条件を導入する実験計画です。
ディクテーション
ディクテーションとは「書き取り」であり、話された言葉を書き取る行動です。
例えば、「水」と言われて「水」と書くことです。
ディクテーションは言語行動の1つです。
テクスチュアル
テクスチュアルとは読字行動であり、書かれた言葉を読む行動です。
例えば、水という文字を見て、水と言うことです。
テクスチュアルは言語行動の1つです。
徹底的行動主義
徹底的行動主義とは、「意識」も行動として分析できるという考え方のことです。徹底的行動主義の提唱者であるスキナーは、行動の定義を以下のように説明しています。
「行動とは、個体の働きのうちで、外界に働きかけまたは交渉を持つものである」
スキナーは従来の行動主義である「公共的に観察することのできない出来事は科学の対象とはならない」とする考え方を「方法論的行動主義」と呼び、「徹底的行動主義」と区別しています。
動機づけ操作
動機づけ操作とは、ある刺激の強化子としての有効性を変更し、行動の頻度を変更する操作のことです。
強化子の効力を増加させる操作を確立操作、減少させる操作を無効操作と言います。
確立操作はその行動の生起頻度を増加させ、無効操作は生起頻度を減少させます。
淘汰性行動
淘汰性行動とは、その行動の後続事象よって将来の生起確率が増減するような行動のことです。
「淘汰性行動=オペランド行動」です。
トークン・エコノミー法
トークン・エコノミー法とは、標的行動の生起に対してトークンを与えることで、その行動の生起頻度を高めることを目指す応用行動分析学の技法です。
トラッキング
トラッキングとは、ルールに沿った行動の結果により維持されるルール支配行動です。
「ルールを守ることでメリットがあった」と感じることが出来た結果、守られるルールです。
な行
慣化
慣化とは、刺激の根源的効果が、刺激の反復掲示により弱まることです。
は行
般化
般化とは、異なる刺激に対して同じ反応が生じることです。
反応
反応とは、個体が環境に対して働きかけることです。
「反応=行動」です。
比率スケジュール
比率スケジュールとは、前回の強化子掲示からの反応数に依存して強化子が掲示されるスケジュールです。
所定の反応数がなされるまでに要した時間は関係ありません。
負の強化
負の強化とは、ある反応に後続してある刺激が停止・減少したときに、将来類似の反応の生起頻度が高まることです。
簡単に説明すると、ある行動の後に特定の刺激がなくなった(減少)した結果、その行動が将来的に増えることです。
プライアンス
プライアンスとは、ルールと行動の一致に対して、他者が強化子や弱化子を掲示することによって維持されるルールです。
「ルールを守らないと怒られる」
「ルールを守れば褒められる」
といった動機により守られるルールです。
プロンプト
プロンプトとは、行動の前に提示され、学習の標的となる行動が生起する確率を高める補助的な刺激です。
弁別
弁別とは、異なる刺激に対して異なる反応が生じることです。
弁別刺激
弁別刺激とは、反応の手がかりとして機能するようになった刺激のことです。
反応を制御するようになった刺激のことです。
弁別刺激はSDと表記します。
ま行
マンド
マンドとは要求言語行動であり、他者に対して特定の行動を要求する言語行動です。
水が欲しくて「水」と言うような言語行動です。
無条件強化子
無条件強化子とは、生得的に行動を増加させる機能を持つ強化子です。
食べ物や水などであり、本能的に強化子として働くもののことです。
無条件強化子は一次強化子とも言います。
無条件刺激(unconditioned stimulus, US)
無条件刺激とは、特別な先行経験がなくても生じる反応のを誘発する刺激のことです。本能的な反応を誘発する刺激と言えます。
無条件刺激は英語でunconditioned stimulusであり「US」と略称されます。
無条件反応(unconditioned response, UR)
無条件反応とは、特別な先行経験がなくても生じる反応のことです。本能的な反応と言えます。
無条件反応は英語でunconditioned responseであり「UR」と略称されます。
モデリング
モデリングとは、指導者がモデルとなって見本となる標的行動実際に示すことにより、標的行動の生起を促す方法です。
や行
誘発性行動
誘発性行動とは、先行する環境変化によって誘発される行動のことです。
「誘発性行動=レスポンデント行動」です。
ら行
ルール支配行動
ルール支配行動とは、ルールに制御される非言語的な行動であり、「ルール」によって生じる「行動」のことです。
ルール支配行動には「トラッキング」「プライアンス」「オーギュメンディング」といった種類があります。
レスポンデント行動
レスポンデント行動とは、特定の刺激によって誘発される行動のことです。
レスポンデント行動は、自発的な行動ではなく、外部からの「刺激」によって引き起こされる行動です。
例えば、「美味しそうな物を見て、ヨダレが出る」「部屋の中が暑くて、汗をかく」といった行動がレスポンデント行動です。
関連記事⇒レスポンデント行動とは【外部からの刺激がきっかけの行動】
連続強化
連続強化とは、行動に対して毎回強化子を掲示することです。
英数字
FIスケジュール
FIスケジュールとは、固定時隔スケジュールのことです。
強化子提示に必要とされる経過時間が一定の時隔スケジュールです。
FIはfixed-intervalの頭文字です。
FI10は前回の強化から10秒経過後の初発反応に対して強化子が提示されることを意味します。
FRスケジュール
FRスケジュールとは、固定比率スケジュールのことです。
強化子提示に必要とされる反応数が一定の比率スケジュールです。
FRはfixed-ratioの頭文字です。
FR10は前回の強化から10回目の反応に強化子が提示されることを意味します。FR1は連続強化と同義です。
VIスケジュール
VIスケジュールとは、変動時隔スケジュールのことです。
強化子提示に必要とされる経過時間が変動する時隔スケジュールです。
VIはvariable-intervalの頭文字です。
VI10秒は、あるときは3秒経過後の初発反応で、あるときは数十秒経過後の初発反応で強化子が掲示されるかも知れないが、複数回の試行を通じて平均10秒経過後の反応に強化子が提示されます。
VRスケジュール
VRスケジュールとは、変動比率スケジュールのことです。
強化子提示が必要な反応数が変動する比率スケジュールです。
VRはvariable-ratioの頭文字です。
VR10はあるときは3回の反応で、あるときは30回の反応で強化子が提示されるかもしれないが、複数回の試行を平均すると10回目の反応で強化されます。