【知らないと気付かない!?】日常に溢れる「確証バイアス」の事例解説!

目次

確証バイアスとは

確証バイアスとは何ですか?

確証バイアスとは、認知バイアスの1つです。

確証バイアスとは、自分が信じたことを裏付けようとする傾向であり、自分の考えを正当化するための情報ばかり探してしまう現象のことです。

確証バイアスの事例解説

1.血液型占い

血液型占いを信じる人と信じない人がいると思います。血液型によって性格の傾向があるという話ですね。

信じるか信じないかは個人の自由なので正解はありませんが、血液型占いを「よく当たる」と強く思っている人は、確証バイアスの影響を受けている可能性が高いです。

STEP
血液型占いを見て内容を信じる
STEP
信じた内容に合致する情報が目につきやすくなる
STEP
血液型占いが正しいと確信を持つ
みまなふた

STEP2が確証バイアスに基づく行動ですね!
一度信じると、その内容を裏付ける情報を探したくなるのが確証バイアスです!

2.フェイクニュース

昨今よく問題になるフェイクニュース、これも確証バイアスの影響です。フェイクニュースとは、虚偽の情報で作られたニュースであり、要するに嘘のニュースです。

インターネットが一般的になり、情報の拡散がとても早くなりました。

確証バイアスは「自分が信じた傾向を裏付けようとする傾向」です。

あることを信じている人が、たまたまネット上で見つけた嘘の情報に飛び付き、その情報を拡散することでフェイクニュースか広がります。

STEP
フェイクのニュースに触れて、事実だと感じる
STEP
拡散されたフェイクニュースにたくさん触れることで、確信を持つ
STEP
フェイクニュースが正しいと信じてしまう
みまなふた

STEP2が確証バイアスのポイントです!
拡散されたフェイクニュースにたくさん触れると、事実だと感じてしまいますよね!

3.頑固な人

頑固な人というのも、確証バイアスの影響と言えます。初めから頑固な人というのはほとんどいません。段々と経験を積むことでに頑固になっていくことがほとんどです。

なぜ、人は頑固になっていくのでしょうか?それは、自分の考えを持って行動することで、その考えが正しいと確信を持つようになるからです。

自分の考えを持つと、確証バイアスにより、自分の考えに合致した情報が自然と集まります。その結果、自分の考えを裏付ける情報が多くなることで自信が生まれる、頑固になっていきます。

STEP
自分の考えに基づき行動して、成功する
STEP
成功した理由を探して、自分の考えに合致した情報が集まる
STEP
自分の考えに自信を持ち、頑固になる
みまなふた

自信を持つことは良いことですが、頑固と言われてしまうのは好ましいことではありませんよね…。
確証バイアスには十分気を付けたいですね!

確証バイアスの実験

確証バイアスは多くの実験で証明されていますが、有名な2つの実験を紹介します。

2-4-6課題の実験

「2-4-6課題」とは、ある数列の法則を質問により当てる課題です。

参考文献:Wason, P. C. (1960). On the failure to eliminate hypotheses in a conceptual task. The Quarterly Journal of Experimental Psychology, 12, 129-140.

この課題は、ある法則に基づいて作成された「2-4-6」という数列があります。この数列が、どのような法則に基づいて作成されたのかを考えてもらいます。実験者に許された確認方法は「『○ー○ー○』という数列は法則に合致していますか?」と質問することに限られます。この質問を繰り返すことにより、法則を導いてもらいます。

STEP
実験で行う課題の概要を説明する

実験者に課題のルールを説明します。

この課題は、ある法則に基づいて作成された「2-4-6」という数列があります。この数列が、どのような法則に基づいて作成されたのかを考えてもらいます。

実験者に許された確認方法は「『○ー○ー○』という数列は法則に合致していますか?」と質問することに限られます。この質問を繰り返すことにより、法則を導いてもらいます

STEP
法則を推測して質問をする

以下のような質問を繰り返して、法則を推測します。

「4-6-8」は法則に合致しますか?

はい、合致します。

「10-12-14」は法則に合致しますか?

はい、合致します。

「22ー24ー26」は法則に合致しますか?

はい、合致します。

STEP
法則を回答する

多くの参加者は

この数列の法則は何ですか?

2ずつ増加する3つの数字の数列です!

と回答しますが、正解は違います。

正解はこちら

この数列の法則は、ただ単純に増加する3個の数字です。

みまなふた

これは、最も有名な確証バイアスの事例です!

この数列の法則は、ただ単純に増加する3個の数字というものでした。本来であれば質問を行う際に回答が「No」になるような質問を合わせて行いながら法則を検討する必要があります。しかし、多くの実験者は、回答が「Yes」となる質問ばかりを繰り返す傾向があります。自分が推測した法則が当てはまる質問を繰り返す傾向があることから、「自分が信じたことを裏付けようとする傾向がある」と考えることができ、確証バイアスが導かれました。

インタビューの実験

社会心理学者のマーク・スナイダーらが1978年に行ったインタビューに関する実験があります。

この実験の参加者は、別室で待っている初対面の人にインタビューをして、その人の性格を判断するように言われます。

STEP
事前情報の提供

参加者はインタビューを行う前に事前情報として、「外交的な人」もしくは「内向的な人」の特徴が書かれたカードを渡され、インタビュー相手がそこに書かれた人物であるかどうかを判断するように言われます。

STEP
インタビューの実施

インタビューをする際に、参加者はカードに書かれた内容と一致するような質問を多く選ぶ傾向がありました。

例えば、カードに外交的な人物の特徴が書かれていた場合は「あなたはどんな状況で最も口数が多くなりますか?」といった質問をすることが多くなりました。

また、カードに、内向的な人物の特徴が書かれていた場合には「騒がしいパーティーで嫌だと思うことはなんですか?」といった質問をすることが多くなりました。

この実験結果から、「外交的」という情報を事前に与えられた人は外交的であることを確認する質問を、「内向的」という情報を事前に与えられた人は内向的であることを確認する質問をする傾向が確かめられました。

確証バイアスの参考文献

確証バイアスについては、認知バイアスに関する多くの書籍で紹介されています。

以下、主なものを紹介します。

 ⇒ファスト&スロー あなたの意志はどのように決まるか?【参考文献紹介】

 ⇒認知バイアス見るだけノート【参考文献紹介】

 ⇒トリガー 人を動かす行動経済学26の切り口【参考文献紹介】

 ⇒think right【参考文献紹介】

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次