現状維持バイアスとは【そのままが楽で選びがち】

現状維持バイアスとは

現状維持バイアスとは、何かを選択する際に現状維持やデフォルトの選択肢を選ぼうとする傾向です。

現状維持バイアスの実例

サブスク

最近、サブスク流行ってますよね!調べると色々なサブスクが続々と出てきており、ついつい利用したくなります。大抵のサブスクには「無料のお試し期間」が設定されていますが、これは「現状維持バイアス」を利用してキャンペーンと言えます。

「無料お試し期間」は「無料」のため、サービスの利用に対する精神的なハードルがかなり下がります。そのため、多くの方がお試しでサービスの利用を開始します。

すると、「サービスを利用している」という状態が「現状」となり、無料お試し期間が終わった後も現状を維持しようとする「現状維持バイアス」が働き、サービスの利用が継続されやすくなります。

自分を変える!

自分を変えたいと思ってもなかなか難しいですよね。

自分を変えるとは、具体的にどうゆうことでしょうか?

おそらく「新しい習慣を身につけたい」や「悪い習慣を辞めたい」といったことではないでしょうか。

これらは、すなわち「現状を変える」ということを意味します。

「現状を変えよう」とすることは、現状維持バイアスに反することをしようとしていることであり、非常にパワーがかかります。

前例主義

仕事などで「今までこうだったから…」と考えて過去を踏襲することがあるかと思います。いわゆる「前例主義」ですね。

前例主義は一般的に好ましくないこととされています。

前例主義を辞めたくても辞められない、なぜでしょうか?

それは、「現状維持バイアス」が働いているからです。

現状維持バイアスと上手に付き合うために

現状維持バイアスと上手に付き合うためには、現状維持バイアスの存在を認めることが重要です。

何かを変えたいと思うのであれば「現状を変えるにはパワーが必要」ということを理解し、しっかりと準備をして取り組むことが必要です。

また、現状維持バイアスに限らず認知バイアス全般について言えることですが、認知バイアス自体は悪ではありません。認知バイアスは人間が生存するために身につけたい能力です。認知バイアスのおかげで危機が迫った時に速やかに行動ができます。

人間の本能と言える認知バイアスの問題点は「現代社会では誤った意思決定をしてしまうことがある」という点であり、その背景として「今の世の中は変化が早過ぎて、人間の進化が追いついていない」ということです。

なぜ人間には現状維持バイアスが存在するのか

最後に、なぜ人間には「現状維持バイアス」が存在するのかを考察します。

人間の進化の歴史を考えると「現状維持バイアス」が人間の本能として存在するのは、ある意味当たり前ではないかと考えることができます。

人間の本能は生存するために存在しています。そのように考えると、今、特に問題なく生きているのであれば、わざわざリスクを冒して変化を求める必要はありません。そのように考えるのは自然です。

人類の歴史の中で考えると、今の世の中はとても平和で、生命の危機を感じる機会はかなり減っています。そんな平和な世の中で生きているのにも関わらず、人間が太古に習得した生存するための習性である「現状維持バイアス」が未だに人間の本能として残っている状態となっています。

「現状維持バイアス」は、自然環境の中で生き残るためにはとても有効ですが、現代社会においては必ずしも有効とは言えません。

現状維持バイアスの参考文献

 ⇒認知バイアス見るだけノート【参考文献紹介】

 ⇒認知バイアス大全「『脳のクセ』に気づけば、見かたが変わる」【参考文献紹介】