ニュースを見ることに関連する認知バイアス【それでもニュースを見ますか?】

この記事で伝えたいこと

「ニュースを見る」という行動が自分自身にどのような影響が生じるか考えたことはありますか?

この記事では、「ニュースを見る」という行動が人に与える影響を認知バイアスの観点から考察します。

今、私はニュースを見ていません

ニュースを1日当たりどのぐらいの時間見ていますか?私はニュースを見ないようにしています。きっかけは「News Diet」という本を読んだことです。

本書を読む前は、私はニュースが大好きでした。新聞を読んで、ネットニュースを見て、テレビをつけるならニュースを見るべきと考えていました。

最初は半信半疑で始めたニュースダイエットですが、今ではすっかりハマっています。

私が考えるニュースダイエットの効果は主に2つあります。それは「余計な情報を遮断することによる心の平穏」「適度な情報遮断による必要な情報への感度の上昇」です。

余計な情報を遮断することによる心の平穏

「余計な情報を遮断することによる心の平穏」については、様々な認知バイアスが影響しています。ニュースって基本的にネガティブですよね。事件や事故などが多いです。必要以上にネガティブな情報に触れることは、様々な認知バイアスを誘発し、人間にとってデメリットが非常に多くなります。

適度な情報遮断による必要な情報への感度の上昇

「適度な情報遮断による必要な情報への感度の上昇」については、人間の本能を利用した効果と言えます。

人間は基本的に情報を求めており、これは、本能です。自らに必要な情報、特に危険に関する情報は生存に直結するため、本能的に常に求めていると考えることができます。

一方、現代の世の中で自らの生存に直結する情報がどれほどあるでしょうか?おそらく、ほとんどないのではないでしょうか?

人間の情報を求める本能を充足させている行動がニュースを見るという行動ですが、実際のニュースの中身は自分にほぼ関係ない情報で溢れています。

ニュースを断つことで、人間の本能である情報を求める性質を呼び起こし、その状態で本当に自分にとって必要な情報を本などでインプットすることで、自分にとって必要な効果的な情報収集が可能になります。

ニュースを見ることに関連する認知バイアス

プライミング効果

プライミング効果とは、プライム(先行刺激)によって、人間の行動が無意識のうちに影響を受ける現象です。ある単語を見聞きした時に、その単語が持つイメージによって無意識のうちに行動や思想に影響が表れます。

ニュースを見る最も大きなデメリットは、プライミング効果によるネガティブな影響です。

ニュースは事件や事故に関する話題が多く、基本的にネガティブです。ネガティブな情報に触れた時に無意識のうちに行動に影響が出てしまう認知バイアスが「プライミング効果」です。情報収集のためにニュースを見ているつもりが、いつの間にかネガティブな情報を収集し、自らにネガティブなプライミング効果を生じさせてしまう可能性があります。

後知恵バイアス

後知恵バイアスとは、物事の結果を知った後に、その事象に対して「そうなると思っていた」「予想可能だった」と感じる傾向です。

ニュースを見ている時に

「そんなことしたら、こんな結果になるに決まっているだろう」

「なんでそんなわかりきったことをするのだろう?」

と感じること、ありますよね?

その感覚が「後知恵バイアス」という認知バイアスであり、要するに勘違いです。「後知恵バイアス」を簡単に説明すると、「本当は分かっていないのに分かったような気になる」という認知バイアスです。

ニュースで世界中の出来事を見て、世界中のことについて分かった気になってしまうのは、とても不幸なことです。ニュースを見ただけで理解できるほど世の中は単純ではありません。自分で調べて考えることで初めて見えてくる世界があります。ニュースばかり見ていると、その世界に気付きにくくなってしまいます。

利用可能性ヒューリスティック

利用可能性ヒューリスティックとは、思い浮かびやすい事象は起きやすいと判断する傾向です。

現代は情報社会であり、世界中のニュースが映像と共に瞬時に入ってきます。世界中では衝撃的なニュースが日々発生していますが、それらの「衝撃的なニュース」は本来は非常に稀な存在です。情報社会の恩恵として世界中のニュースが瞬時に集まるようになった結果、世界中の最も衝撃なニュースがとても身近に感じるようになってしまっています。

衝撃的なニュースが身近になってしまうことにより、衝撃的なニュースを容易に思い浮かべることができるようになってしまい、その結果、衝撃的な出来事が身の回りで頻繁に起きていると感じてしまう現象が「利用可能性ヒューリスティック」です。

ニュースを見る時に意識して欲しいこと

全てのニュースが悪というわけではありませんが、自分にとって必要なニュースがどれほどあるか真剣に考えてみてください。おそらくほとんどないはずです。

ニュースを見るのは娯楽です。特に、受動的に見るニュースは娯楽の要素が強いです。

効果的にニュースを見るためには、与えられたニュースを見るのではなく、必要な情報を自ら取りに行く能動的な態度が必要です。

「何か事件はないかな?」

「凄いことが起きていないかな?」

という姿勢でニュースを見るのは娯楽です。

「○○について知りたいからニュースを見よう」

という気持ちニュースを見るのであれば、少しはマシですが…

具体的に「○○について知りたい」と思ったら、ニュースを見るのではなく違う方法を行いますよね。

ニュースを見る代わりにおススメの行動

本を読む

能動的に情報を収集するためには、本を読むのが1番です。興味がある分野の本をたくさん読んで、情報を収集しましょう。本をたくさん読むことでどんどん知識を習得することができます。

源流に近い情報にアクセスする

ニュースはわかりやすく興味を惹くように加工された情報です。

ニュースを見てわかった気になるのではなく、「公式発表」や「報告書」などの源流に近い情報から情報収集すると、情報の質が格段に上がります。

ネットでキーワード検索をする

急いで情報が必要な場合はネットでキーワード検索が有効です。その結果ニュースサイトが出てきたとしても、それは構いません。能動的に情報を収集しようとしている時点で、ニュースをダラダラと見るのとはワケが違います。

周りの人の話をよく聞く

本当に大切な話題は周りの人が教えてくれます。ニュースを見ることをやめることで、周りの人の話が貴重な情報源になります。報道機関がかけるフィルターより、よく知る知人のフィルターの方が、自分にとって有益な情報になると思いませんか?

また、ニュースを断つことが周りの人の話を聞く動機にもなり、結果的に周囲とのコミュニケーションが増えて良好な人間関係にもつながります。

参考文献リンク