この記事で伝えたいこと
早起きを習慣化したいと思っても、なかなかできないですよね。
「早起きのコツ」として様々な方法がネット上や書籍などで紹介されています。
この記事では「なぜ、その方法が早起きを習慣化するために効果的なのか」を「行動分析学」の視点で解説します。
行動分析学とは
行動分析学とは、人を含む動物の行動を対象とした学問・分析手法です。
行動分析学の大きな特徴は、行動の要因を環境との因果関係によるものとして取り扱うことです。
早起きを行動分析学の視点で考えると、「早起きの習慣化」は「オペランド行動」の1つであり、「強化子」によって「早起き」という行動が「強化」されたと考えることができます。
オペランド行動とは
オペラント行動とは、結果によって制御される行動のことです。
オペラント行動は、外部からの「刺激」による行動ではなく、行動の結果を求めて自発的に行う行動です。
強化とは
強化とは、行動の直後の環境変化によって将来的なその行動の生起頻度が上がる現象です。
強化子とは
反応の後に提示・除去されることで、その反応の生起頻度を増加させる機能を持つ刺激です。
参考記事→強化子とは(強化子=ご褒美だけではない)
早起きのコツについて解説
朝一番に大好きなことを
早起きのコツの1つとして、「朝一番に大好きなことをする」という方法があります。この方法を行動分析学的に解説すると、「大好きなこと」が早起きの「強化子」として働くことにより、早起きという行動が強化されると理解することができます。
「早起きをする目的を明確にする」という早起きのコツも良く見かけますが、これも理屈は同じです。
太陽の光を浴びる
早起きのコツとして、「太陽の光を浴びる」という方法があります。この方法を行動分析学的に解説すると、「太陽の光」が早起きの「強化子」として働くことにより、「早起き」という行動が強化されると理解することができます。
「太陽の光を浴びると目が覚める」という事象は、人類の進化を考えると必然だと考えられます。太陽の光がサンサンと照りつける中のんびり寝ていたら、肉食動物などの格好の餌食になる可能性がありますよね。そのため、「早起き」にとっての「太陽の光」は、人間誰しもに対して強化子として働く「無条件強化子」であると考えられます。
コップ一杯の水を飲む
早起きのコツとして、「コップ一杯の水を飲む」という方法があります。この方法を行動分析学的に解説すると、「コップ一杯の水」が早起きの「強化子」として働くことにより、「早起き」という行動が強化されると理解することができます。
食べ物や水は生物にとって代表的な「無条件強化子」です。特に、空腹や喉が渇いた状態の時の食べ物や水は、強力な無条件強化子となります。
寝起きは体が水分不足の状態になっており、寝起きのコップ一杯の水が強化子として働く条件がそろっています。
寝起きの水不足は本人が自覚をしていないこともありますが、行動が強化されるかどうかに本人の自覚は関係ありませんので、まずはコップ一杯の水を飲むことは効果的な方法と言えます。
寝る○時間前に食事を済ませる
早起きのコツとして、「寝る○時間前に食事を済ませる」という方法があります。この方法を行動分析学的に解説すると、「空腹時の朝食」が早起きの「強化子」として働くことにより、「早起き」という行動が強化されると理解することができます。
食べ物や水は生物にとって代表的な「無条件強化子」です。特に、空腹や喉が渇いた状態の時の食べ物や水は、強力な無条件強化子となります。
「寝る○時間前に食事を済ませる」ことにより、寝起きに空腹の状態が出来上がります。そして、空腹時に朝食を取ることで、効果的な強化子となります。
早起きの記録をつける
早起きのコツとして、「早起きの記録をつける」という方法があります。この方法を行動分析学的に解説すると、「早起きの記録をつける」という行為が早起きの「強化子」として働くことにより、「早起き」という行動が強化されると理解することができます。
「早起きの記録」は子供の頃によくあった「シール」や「スタンプ」などと同じ効果があります。このような手法は、成長の過程で強化子として働くように学習した「条件性強化子」であり、有形の強化子なので「有形強化子」の一種です。
食べ物や水は生物にとって代表的な「無条件強化子」です。特に、空腹や喉が渇いた状態の時の食べ物や水は、強力な無条件強化子となります。
「寝る○時間前に食事を済ませる」ことにより、寝起きに空腹の状態が出来上がります。そして、空腹時に朝食を取ることで、効果的な強化子となります。