ダニング・クルーガー効果とは
ダニング・クルーガー効果とは、能力が低い人ほど自己評価が高い傾向がある効果のことです。
能力が低い人は正しい自己評価ができず、自分は優秀だと考えがちになります。
ダニング・クルーガー効果の語源
ダニング・クルーガー効果の語源は、発見者の名前です。スタンフォード大学の心理学者デイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーによって発表されました。
ダニング・クルーガー効果の対象範囲
ダニング・クルーガー効果は知的能力だけではなく、仕事の能力、運転技術など多様な能力で同様のバイアスが生じると考えられています。
ダニング・クルーガー効果の原因
ダニング・クルーガー効果の原因は「無知の知」の欠落です。「無知の知」とは「知らないことを知っている」ということです。
能力が低い人は、そのことについて多くのことを知らない状態であり、その状態では何を知らないのかもわかりません。そのため、能力を正しく認識できなくなります。
ダニング・クルーガー効果の実例
ダニング・クルーガー効果の実例を紹介します。
仕事ができないのに偉そうな人
職場で「仕事が全然できないのに何故か偉そうな人」いませんか?
「なんでこんなに偉そうなんだろう?」
「この自信はどこから出てきているんだろ?」
と感じてしまいます。
この、謎の自信、これはダニング・クルーガー効果によるものと言えます。
ダニング・クルーガー効果は「能力が低い人ほど自己評価が高い」という認知バイアスです。この認知バイアスによって、周りから見ると仕事ができない人なのに、自己評価だけが高くなって「俺は仕事ができる」と勘違いして偉そうな態度をとってしまう人が出てきます。
言うことだけは立派な人
身の回りに「言うことだけは立派な人」いませんか?私の周りにはいます。
- 自分のことは棚に上げて他人の評価ばかりしている評論家気取りの人
- そこまで言うなら自分でやれば良いのにと思われながら、自分では絶対やらない人
これらの行動はダニング・クルーガー効果が影響しています
やればできる
「やればできる」という言葉があります。一見前向きな言葉のように感じますが、私はこの言葉が好きではありません…
「やればできる」
ということは、裏を返せば
「まだできていない」
ということですよね。
何かに挑戦して、失敗した後の「やればできる!」はまぁ良いのですが、だいたいは挑戦すらしないで「やればできる」と言っている気がします。
やればできるかどうかは知りませんが、実際に実行した人が一番すごいですし、偉いです。
「やればできる」という気持ちは、ダニング・クルーガー効果によるものである可能性が大いにあります。
ダニング・クルーガー効果と上手に付き合うために
ダニング・クルーガー効果と上手に付き合うためには「無知の知」を理解することが必要です。
自己評価はあてになりません。他人の評価もあてになりません。
評価する人は評価してくれるし、してくれない人はしてくれません。
あてにならない評価に一喜一憂するのではなく、目の前の自分が大切にしたいことに全力で取り組みましょう!