参照点依存性とは【人間は変化量で評価する】

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参照点依存性とは

参照点依存性とは、物事の効用は、絶対基準ではなく、自分が考える参照点によって変化する傾向です。

参照点依存性の実例

割引

買い物をするときに、割引をされているとすごくお得に感じます。これは、参照点依存性によるものと言えます。

元々「1万円」の商品と、定価は2万円だけど半額に割引をして「1万円」になっている商品が並んでいた場合、どちらを買うのがお得だと感じますか?おそらく後者ではないかと思います。これは「定価2万円」というのが参照点となるため、「2万円のものが1万円で買うことができた」という感覚になり、効用が増えます。

成長

成長って嬉しいですよね。「できないことができるようになる」。私はこれ以上の喜びはありません。上や下を見始めだからキリがありませんが、「過去の自分と比べて成長した」ということが嬉しいです。

この、「過去の自分と比べて成長したら嬉しい」という感情は、まさに「参照点依存性」といえます。

悪銭身に付かず

「悪銭身に付かず」という言葉があります。「苦労せずして手に入れた金は、結局、後に残らない」という意味です。「労せずして手に入ったお金」は元々手に入る予定ではないお金です。そのようなお金は雑に使ってしまい、最終的には手元に残らないということが多いです。

「元々手に入る予定ではない」という状態が参照点となり、「予定外にお金が手に入る」=「」

大きな買い物の時のオプション

人生で大きな買い物といえば何を思い浮かべますか?「マイホーム」や「車」などが一般的だと思います。例えば車を買う場合、「バックモニター」「オーディオ」「純正カーナビ」などのオプションを付けるかどうかを考えることがあります。これらのオプションは大抵、数万円しますが、「どうせ数百万円の車を買うのだから、数万円のオプションなんて安いものだから付けよう」という気持ちになることはありませんか?このような判断は、「参照点依存性」によるものと言えます。

参照点依存性と上手に付き合うために

参照点依存性は、人間は参照点からの変化によって効用を感じる傾向があるという傾向のことです。この特性は人間誰しもが持っている特性です。

参照点依存性に惑わされないためには、物事を相対的ではなく絶対的に見る必要があります。「300万円の買い物のついでに10万円のオプションを買う」のではなく、純粋に「10万円のオプションを買う」と考える必要があります。「10万円も払ってこの機能が必要なのか?」という判断をするということです。

また、参照点依存性を上手に活用するためには、変化を見える形にすることです。例えば「貯金」

「ダイエット」「スキルアップ」など、ポジティブな変化をグラフなどで見える化することで、参照点依存性により効用を感じやすくなります。

参考文献

 ⇒ファスト&スロー あなたの意志はどのように決まるか?【参考文献紹介】

 ⇒トリガー 人を動かす行動経済学26の切り口【参考文献紹介】

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