返報性の原理とは【ギブアンドテイク】

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返報性の原理とは

返報性の原理とは、人から何か施しを受けた際、ポジティブな行動で返さなかればならないと思う傾向です。

返報性の原理の実例

あいさつ

あいさつをされたら、普通はあいさつを返しますよね。

なぜでしょうか?

「人として常識だから」

「子供の頃からそのように習ったから」

「道徳の問題」

色々な説明ができますが、要するに「人から何かをしてもらったら、お返ししたくなる」ということです。

この、「お返しをしたい」という気持ちが返報性の原理です。

交渉

交渉をする時に、話し合いをしながら妥協点を探しますよね。「○○は譲るから○○をお願いできませんか?」のような話し合いが行われることがあると思います。

「○○を譲る」という行為が相手にメリットを与える行為であり、そのお返しに「○○をお願いできませんか?」と依頼する。この行為が「返報性の原理」を利用した行為と言えます。

お土産

お土産、好きな人は好きですよね。お土産を渡したり、もらったりするのは好きですか?

お土産をもらったらお返しを考えますよね。この、お土産をもらったら返さなきゃいけないと感じる気持ちが「返報性の原理」です。

実は私はお土産が苦手です…。お土産をもらったら「返報性の原理」が働き義務感が発生しますし、日常を忘れるために旅行に行っているのに旅先でお土産のことを考えると日常を思い出してしまいます。

メールの返信

「メール処理」という業務にどれほど時間をかけていますか?

「メール処理」を「メールの返信を行う」と考えているとすれば、それは本末転倒です。

メールを返すことが目的ではありません。メールを活用して業務を遂行することが目的です。

そうは言うものの、メールは返したくなるものです。その気持ちが「返報性の原理」です。

SNSの「いいね」

様々なSNSが今はありますが、どのSNSにも「いいね」のような機能があります。

「いいね」をもらえると嬉しいですよね?

相手がどんな人なのか、気になりますよね?

相手に何かリアクションを返したくなりますよね?その気持ちが、返報性の原理です。

SNSは返報性の原理を上手に活用した仕組みになっています。

返報性の原理をゲーム理論の視点から考察

返報性の原理を別の言い方で表現すると、「協力的な人には協力する」と言えます。これを逆の言い方で表すと「裏切る人に対しては自分も裏切る」となります。

「協力的な人には協力する」「裏切る人には対しては自分も裏切る」という行動は、ゲーム理論でいう「しっぺ返し戦略」になります。

返報性の原理は認知バイアスの1つでありますが、ゲーム理論の視点から見ると「しっぺ返し戦略」であり、生存や社会性などの面で有効な認知バイアスと言えます。

返報性の原理と上手に付き合うためには

返報性の原理が認知バイアスの1つであることは間違いありませんが、良好な人間関係を構築するためにはとても有効です。認知バイアスは人間誰しもが持っている性質であり、自分だけではなく相手にも必ず「返報性の原理」が働きます。

相手と良好な人間関係を築きたい時は、まずは自分から相手に対して何かを提供しましょう。そうすることにより、返報性の原理により相手からもお返しが期待できます。

そのようなやり取りを繰り返すうちに「単純接触効果」により、お互いが親しみを感じるようになります。

親しみを感じるようになると、「感情ヒューリスティック」により、「好きな人の意見は正しい」と感じやすくなり、良好な人間関係が構築できます。

参考文献

 ⇒think right【参考文献紹介】

 ⇒トリガー 人を動かす行動経済学26の切り口【参考文献紹介】

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