スケープゴートとは【=身代わり・生贄】

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スケープゴートとは

スケープゴートとは、自分が苦境や困難な状況に陥ったときに、その責任や不満などを直接的な原因ではなく他の対象に転換することです。

他の対象に転換することで、自分の責任を回避する心理メカニズムがあるとされています。

スケープゴートという言葉は、元々は「身代わり」「生贄」などを意味する言葉です。

スケープゴートの実例

犯人探し

何か問題があったときに、「原因究明」という名の「犯人探し」が行われること、ありませんか?

「原因究明」は必要ですが、原因を犯人扱いすることは誤りです。責任を犯人に転換することは、まさにスケープゴートと言えます。

八つ当たり

八つ当たりしてしまうことは、誰しもがあるかと思いますが、八つ当たりもスケープゴートの一種と言えます。何か思わしくないことが起きた時に、何かに責任を押し付ける。時には物に押し付ける。八つ当たりは愚かな行為であり、スケープゴートも愚かな行為です。

原因がわかると安心する

何か問題が発生した時に、原因がわからないと不安になりますよね。そして、原因がわかると安心して、問題が解決したような感覚になります。の心理は、スケープゴートによるものと言えるかもしれません。「原因」=「スケープゴート」となり、安心感につながっていると考えられます。

いじめ

人間が集団になると、いじめが発生してしまうことがあります。いじめ、カッコ悪いです。

なぜ、いじめが発生してしまうのでしょうか。様々な原因・仮説があると思いますが、スケープゴートによりいじめが発生している可能性があります。

集団の中の非難や不満を特定の人に押し付ける、これがいじめであり、スケープゴートです。

スケープゴートを生み出さないために

大元のストレスを解消する

スケープゴートを生み出さないためには、その元となっている「ストレス」を解消することが大切です。

他人を責めることは正しい行動ではありませんが、その行動の原因は恐怖や不安です。自らの恐怖や不安を他人にぶつけることでスケープゴートが生み出されてしまいます。スケープゴートを生み出さないためには、その行動の根本原因となったストレスを取り除くことが本質的な解決方法です。

原因を1つに決め込まない

人間は物事を単純に考えようとする傾向があります。しかし、実際の世の中は複雑です。物事の原因を1つに絞ることができることは稀です。大抵のことは様々な要因が複雑に絡み合っています。

スケープゴートは、上手くいかなかった物事の原因を無理矢理一つに絞って、その責任を押し付けている行為です。

スケープゴートの参考文献

 ⇒有斐閣 現代心理学辞典【参考文献紹介】

 ⇒心理学大図鑑【参考文献紹介】

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