コントロール幻想とは
コントロール幻想とは、本人の力による結果ではないのに、自分がコントロールして結果を出したと思い込む現象のことです。
迷信やジンクスなどはコントロール幻想の例と言えます。
コントロール幻想の例
迷信
「〇〇をしたら●●」といった一般的に迷信と言われる行為は、コントロール幻想の1つと言えます。
科学的に因果関係がないと思われる行為と結果を結びつきることがコントロール幻想です。
宝くじ
世間には様々なタイプの宝くじがあります。
宝くじの中には自分で番号を選ぶタイプの宝くじがありますが、自分で番号を選ぶことが魅力的だと感じているとすれば、それはコントロール幻想の1つと言えます。
くじ引き
くじ引きをする時、自分で選びたいですか?人に選んでもらいたいですか?
恐らく多くの人が自分で選びたいと考えると思いますが、これもコントロール幻想の1つと言えます。
「〇〇は私が育てた」
優秀な人に対して「〇〇は私が育てた」と言い出す人が大量に発生する現象がありますが、これもコントロール幻想と言えます。
もちろん、多少の貢献はしているとは思いますが、本人の努力が成功の一番の要因であり、成功の手柄を指導者が持って行くのは無理があります。
ダイエット法
ダイエット法は次から次に出てきては消えていきますが、これもコントール幻想の1つと言えるかもしれません。
「ダイエットテープ」「ダイエットスリッパ」「黒酢ダイエット」「にがりダイエット」「朝バナナダイエット」「国立病院ダイエット」「腹筋パッド」「糖質制限」…
これらのダイエット法のうち、どれが本当に効果があり、どれが効果がないのかはわかりませんが…本当に効果があるのであれば、今も流行っていてもおかしくない気がします。
応援
スポーツやアイドルなどを応援することがあると思いますが、これもコントロール幻想の可能性があります。
私もスポーツの応援が大好きなので「応援はコントロール幻想」と言われると少し嫌な気がしますが…冷静に科学的に考えて私の応援がどれだけチームの勝利に寄与しているかと言われると、「応援はコントロール幻想」と言わざるを得ません。
それでも…認知バイアスとわかっていても…好きなものは好きなので、それで良いんです!!!
コントロール幻想と上手に付き合うために
コントロール幻想は紛れもなく認知バイアスです。コントロール幻想の影響を受けた状態で重要な判断をすべきではありません。
一方、趣味などの範囲でコントロール幻想を楽しむことは全く問題ありません。宝くじを楽しむのは悪いことではありませんし、好きなものを応援することも全く悪いことではありません。
コントロール幻想に限らず認知バイアス全般に言えることですが、認知バイアス=悪ではありません。認知バイアスを理解した上で、楽しむべきことは楽しみ、正しく判断すべきことは極力認知バイアスを排除するよう努めれば良いです。